中国では古来より高貴な宝石としてダイアモンドよりヒスイは珍重されてきました。
ヒスイは、一族の財産として代々受け継がれれた貴重な宝石です。
そんなヒスイの意味や、良い石の見分け方を書いてみました。
目次
宝石 5月誕生石 ヒスイ(翡翠)の意味
古くから中国、日本など東洋の女性たちをトリコにしてきた宝石
数ある宝石の中でもヒスイは古くから東洋の人々の間でもっとも愛されてきました。
中国では古来から、家族の財産としてヒスイを手に入れ、それを代々家宝として受け継がれてきました。
一般的にヒスイと言っても実は二種類があり、少し厄介な宝石なんです。
ひとつは和名で「硬玉」と呼ばれるジェダイトで、もう一つが「軟玉」のネフライトです。
ヒスイと総称されるのに鉱物学的にはこの二種類は異なるグループに分類されます。
宝石としての価値も対称的で、硬玉は高価な取引をされますが、軟玉は産出量も多くて価値はかなり下がります。
本ヒスイと呼ばれるのは「硬玉」のジェタイトです。
宝石 ヒスイの一口メモ
■ 宝石のことば:長寿、健康、平穏、慈悲の心
■ 結婚記念日 :55年目の結婚記念日(ヒスイ婚式)
■ 石の硬度 :6.5~7.0
■ 透明度 : 半透明~不透明
■ 結晶系 : 単斜晶系
■ 比重 : 3.34
■ 誕 生 花 : ヒアシンス(青花は、変わらぬ愛情)
宝石 5月誕生石のヒスイ(翡翠)の主な産地
ヒスイの産地は中国と思う人が多いのですが、中国では「ジェタイト:硬玉」が産出されなくそのような記録もありません。
中国の観光地で多く見かける「ヒスイ製」と書かれた置物や仏像彫刻品は宝石としての価値のあるヒスイではありません。
殆どが、「ネフライト:軟玉」か類似石で加工され、本来のヒスイとは違いますので中国に観光時には注意してください。
また、香港のヒスイ市場でも、ヒスイのように見える石がたくさん売られていますが、本ヒスイは殆ど見かけません。
宝石とされる「ジェイド:硬玉」が採掘されるのはミャンマーで、産地が限定されているので稀少価値も高く、いまなを順調に産出しています。
現在市場に出回っている「硬玉」の殆どはミャンマー産です。
日本では新潟県糸魚川上流や河口の姫川が有名で、北海道の日高ヒスイ(軟玉)も産出しています。
宝石 ヒスイ(翡翠)の歴史
東洋の宝石といわれるヒスイには、昔から使用されてきた「翡翠」という文字が似合います。
水鳥のカワセミの羽の色に似ているところからの呼び名で、中国では「玉(ぎょく)」と呼び珍重されました。
日本でも古墳時代の遺跡から出土された勾玉(まがたま)のネックレスには、ヒスイ製の宝飾品がたくさんあります。
江戸時代に入ると、帯留めや髪飾りとして使われました。
宝石 ヒスイ(翡翠)の購入時のポイント
ヒスイは宝石のプロでも判別が難しく、宝石の中でも肉眼での鑑別の難易度が高い石です。
ヒスイの最高級品の「琅玕(ろうかん)」と呼ばれている石です。
よく銀杏のような透明感のある独特の半透明の濃い緑色に例えられますが、実際には本当に数の少ない貴重品で、あれば高額の取引となります。
日本では見かけることが稀で、高値で香港やヨーロッパ、ドバイなどの評価の高い富裕層の趣向品となります。
もし、仮に本ヒスイの「琅玕(ろうかん)」に巡りあえたら余裕があれば欲しい宝石です。
一般の方が判断する方法としては、色の濃さと色むら(ペンライトで石の裏から光を当てます)、そして透明感です。
石目が濃くても色むらがなく、くすみのないクリアな石を選んでください。
宝石のプロでも判断が難しいヒスイは、信頼できるヒスイの在庫品の多いヒスイに詳しいお店で買う事をお奨めします。
ヒスイ購入時のポイントは、鑑別書を必ず見せてもらい、「硬玉(ジェタイト)」か「軟玉(ネフライト)」かをきちんと把握してから選ぶべきです。