宝石には、高級宝石と言われる種類が色々とあります。
身近にある宝石で、「ダイアモンド」・「ルビー」・「サファイア」・「エメラルド」。
これらは、「不動の4大宝石」と呼ばれています。
では、この中で最も価値の高い順番は決まっているのでしょうか?
目次
宝石の種類と価値とは
宝石としての条件
宝石とは、「天然の鉱物の中でも、硬度もありとくに美しいもの」を指します。
店頭でも、お客様からどのような宝石が資産として価値があり、将来的に値上がりするのですか?
このように良く質問されますが、どの宝石が一番価値があると言う事は断言できかねます。
宝石と呼ばれる種類はとても多くて、その中でも価値のあるものは限られていて、価値のあるものは宝石としての条件が整っています。
多くの宝石の種類の中でも、産出量が少なく、希少性のあるものほど価値があるとされています。
■ 宝石の条件
■ いつまでも変わる事のない美しい色合いと輝き
■ 産出量が極めて少ない
■ 耐久的に優れている
■ 需要があり、とても高価
■ 人々が欲しがり価値を認めるもの
■ 関連記事
▶ 宝石と呼ばれる基本的な4つの条件と意味はご存知ですか?
▶ 宝石種類で宝石の条件や天然石とパワーストーンの違いや価値とは
宝石の価値とは?
宝石の価値はどのように決められているのでしょうか?
私の個人的な考えですが、一般的に「宝石の価値」とは、店頭に並んでいる宝石の販売価格により判断されているのではないでしょうか。
宝石の販売価格ほど、経営者の嗜好性で左右されると言っても過言ではなく、流通経路によりかなり違います。
一般の宝石店の店頭価格には、メーカーや卸や、地方問屋、代理店などの中間マージンにお店の利益を上乗せしたものです。
宝石は天然の産物ですから似通ったものはあっても、まったく同じ石はなく、同じようなものでもその価格は売り手と買い手ですから制限はありません。
枠のデザインは大量生産も可能で、そこにハマる宝石を入れればどれだけでも生産も可能です。
通常のルートから仕入れなくても、お客様から買取した宝石は基本的に中古品ですが、新品仕上げすれば安く仕入れて、高く売る事も可能です。
質流れ品、金融品(宝石店が手形を落とすために買取店に流す)などもあり、宝石の流通経路は色々とあり、お店の仕入れ担当の考え方次第です。
このように仕入れや販売価格はお店により違いがあり、お客様が購入する価格が宝石の価値ではないと言う事になります。
宝石の価値や値段は、宝石の種類だけで決まるものでもありません。
基本的には、物販されている他の商品と同様に「需要と供給のバランス」が大きく関係して、人が欲しがる宝石は価値が高まります。
「宝石の数が少なく人気が高い」ものは当然ですが価値も価格も高くなり、反対に「数が多くて人気もない」ものは価値も価格も低くなります。
宝石の価値とは、宝石の種類・大きさ・美しさ・希少性などがバランスよく備わっていて、見る人を魅了させる必要があります。
▶ 天然宝石の種類で中級宝石から並級宝石で密かに人気のある石とは
世界で人気の「5大宝石」と「7大宝石」とは
「5大宝石」の宝石種類とは?
冒頭に書きましたが、「ダイアモンド」・「ルビー」・「サファイア」・「エメラルド」は「不動の4大宝石」と呼ばれています。
これらの宝石は日本は勿論ですが、世界中でだれしも認めている高級宝石の種類に入ります。
この4つの宝石に、「6月誕生石のパール(真珠)」を加えれば、「5大宝石」と呼ばれます。
「7大宝石」の宝石種類とは?
「ダイアモンド」・「ルビー」・「サファイア」・「エメラルド」は「不動の4大宝石」です。
これに、「パール(真珠)」を加えて「5大宝石」。
それに、「オパール」・「翡翠(ひすい)」・「アレキサンドライト」の内、2つを加えたものが「7大宝石」と呼ばれます。
「7大宝石」の定義は、国により価値観や思考の違いで若干違ってくる場合も生じます。
国によっては、「キャッツアイ」や「水晶」を高級宝石と認めていて、それを加える場合もあります。
「7大宝石」の中には入らなくても、今や人気で高騰している宝石の「パライバトルマリン」などは堂々とした価値と地位を確立しています。
ルビーとサファイアとエメラルドの価値
ルビーとサファイアは姉妹石
「ダイアモンド」・「ルビー」・「サファイア」・「エメラルド」は「不動の4大宝石」と話しました。
実はこの宝石の中で、「ルビー」と「サファイア」は、鉱物学的には「コランダム」の種類で、赤い石を「ルビー」、その他の色の石は「サファイア」と呼びます。
ですから、宝石名の「ルビー」と「サファイア」は同じ鉱物から生まれた「姉妹石」なんです。
サファイアはブルーサファイアと言うように「青」のイメージが強いのですが、黄・無色・青・ピンク・紫・緑・黒などの色があります。
その中でも「ルビー」の赤色がコランダムの中で特別な宝石とされ、人気が高く価値もありました。
ちなみにルビーの最高の色合いは「ピジョンブラッド(鳩の血の色)」、サファイアの最高の色は「コーンフラワーブルー(矢車草の花の青)」と言います。
宝石は不思議なもので、ルビーがサファイアよりも価値があると言う宝石商もいれば、反対の事を言う人もいます。
実際にバンコク(タイ)に宝石を仕入れに行っても、大きさ、色、美しさ、産地などによっては、ルビーもサファイアも価値も価格も色々です。
同じ大きさで、ルビーよりも高価なサファイアは沢山あり、サファイアよりルビーの方が高いルースも多く見かけます。
現地でも、ルビーの2カラットの大きさで数千円から、絶品と言われる非加熱で数百万までと幅広く存在します。
■ 関連記事
▶ ルビーとサファイアの違いやコランダムとの気になる関係とは
▶ 断捨離して赤色の宝石を見つけましたがルビーか調べる方法とは
▶ 断捨離して青色の宝石を見つけましたがサファイアか調べる方法とは
エメラルドの価値
エメラルドは、価値を決めるのはとても難しい宝石の一つになります。
エメラルドは宝石種類の中でも、最もキズやヒビが入りやすい宝石で、保管状態や着けていた時の衝撃で欠けたり割れたりする繊細な宝石です。
石の中には自然なひび割れのようなものは多く、その分透明感が損なわれてグリーンが美しく内包物の少ないものは価値が高くなり希少になります。
例えば、購入した時が100万円のエメラルド(石の価値で枠は別)でも、使っている内に欠けや割れが生じますと石の価値はなくなります。
他の宝石も同様で、価値は不変して永久的ではなく、日頃からの取り扱いは重要になります。
▶ 宝石のエメラルドとアクアマリンやルビーとサファイアは姉妹石です!
まとめ
ネットを検索していますと、宝石の価値や価格の高いものを書いている記事を見かけます。
それらは、宝石に対するその人の考えであり、買取店でも「ダイアモンド」・「ルビー」・「サファイア」・「エメラルド」の評価は違います。
ダイアモンドの場合は、国際基準に照らし合わせた「4C」である程度価格と価値は安定しています。
色石と言われるカラーストーンの場合は、とても嗜好性の強い要素もあり、再販できる宝石であれば高いと言う価値判断をします。
カラーストーンの場合は、正確な評価の判断基準もなく、「需要と供給のバランス」が大きく左右します。
一般的に高価と言われるダイアモンドですが、小さくても高価な石から大きくても安い石も存在していて、1カラットでも数千円の石もあります。
サファイアやルビー、エメラルドでも素晴らしい美しいものは、1個でも数億円するため息の出る宝石もあります。
このような事から、明確には「どの宝石が一番価値があり高いのか?」と言う答えは見つからないのが本音です。
しかし、これでは答えにならないので、個人的な観点で言えば「ルビー」⇒「ダイアモンド」⇒「エメラルド」⇒「サファイア」の順番を付けます。
信頼できる宝石店を見て回れば、石の大きさ、色、輝きで、価格や価値もなんとなく分かるようになりますから、とにかく多くの宝石を見る事をおススメします。