先日、サイトを見ていてとても宝石商としてショッキングな記事がありました。

「CZダイヤモンドネックレス18KGP」の購入者の相談と質問です。

あなたは、「CZダイヤモンドネックレス」と「18KGP」の意味はご存知でしょうか?

本当に紛らわしい表現の仕方で、知らない人に誤解を与えます。

まだまだ、意味を知らない人が多いと思い取り上げて見ました。

 

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宝石販売の営業の店側の「嘘」と「虚偽」

先日、宝石店でこんなやり取りがありました!

私は長年、宝石・貴金属販売、修理加工、買取をしています。

先日、Yahoo知恵袋でこのような投稿を見て、同業者として愕然として、こんな宝石販売員が要ると思うと情けなくなりました。

同業者の悪口は書きたくないのですが、2度とこのような事がない事を祈り取り上げて見ます。

下記は原文の通りコピーしています。

▼ ▼ ▼ ▼ ここから

ID非公開さん

先日宝石店でこんなやりとりがありました。

ちなみにわたしの妹(16)です。

目の前のネックレスには《CZダイヤモンドネックレス18KGP》とタグが付いていました。
値段はちなみに3万円弱です。

妹「これってダイヤなんですか?本物?」
店『そうですよ』
妹「18Kって、18金て意味ですよね?」
店『はい』
妹「金属アレルギーの人も大丈夫ですか?」
店『んー…それはその人にもよりますが心配ならこちらの方が安心ですよ』

出してきたのは24KGPのCZダイヤモンドネックレス。お値段35000円

妹「これも本物なんですか?」
店『(ニッコリ)』

妹はそれを買いました。
そして今年就職する私に就職祝!とくれました。

「本物のダイヤはやっぱり高いね!でも就活がんばったからね!あたしもバイトがんばったよ~」と。

開けて一目で分かりました。店員との話を聞いて、それ詐欺なんじゃないの?と怒りがこみ上げてきました。

無知な妹が悪いんですか?
でも、czやらgpやら、素人だったら知らないですし宝石店でわざわざ調べなく無いですか?

私の職場では宝石買取してますが、毎日キュービックジルコニアのアクセサリーをダイヤモンドだと思っていたり
24金メッキ(gp)の商品を金無垢だと思って持ってくる人わんさかいます。

結局私からは妹に何も言えず、メッキなのでアレルギーも出てしまいつけられず…
買った次の日に私から(妹に内緒で)アレルギーを理由に返品申立しましたが
「いかなる理由でも返品はお受けできませんとお話してあります」の一点張り

悔しくてたまりません。
返品返金してもらう方法はないでしょうか。
完全にこちらが悪いんですか…?

▲ ▲ ▲ ▲ ここまで

ここが、問題となる箇所です!

私が一番情けなく思うところです。

16歳の世間を知らない純真な妹さんに、ジュエリーの偽物を本物として偽って販売した宝石販売員の無知さです。

『目の前のネックレスには《CZダイヤモンドネックレス18KGP》とタグが付いていました。』

ココからですが、

妹「これってダイヤなんですか?本物?」

店『そうですよ』

CZダイヤモンドネックレスを、「ダイアモンド」として認識している販売員の知識の無さです。

CZは、キュービックジルコニアで、ダイヤモンドの偽物で、本物のダイヤモンドではありません。

■ CZ(キュービックジルコニア)とは?

キュービックジルコニア(CZ)は、屈折率が「天然ダイヤモンド」に近く、硬度も「コランダム」程あります。

コランダムは、7月誕生石のルビーや、9月誕生石のサファイアなどの総称です。

キュービックジルコニア(CZ)は、このように屈折率が4月誕生石のダイヤモンドに近く、硬度もコランダムほどある「人工石」になります。

一般の人はダイヤモンドとの差が非常に分かりにくいので、ダイヤモンドの模造品としてアクセサリーとして販売されています。

ダイヤモンドとキュービックジルコニア(CZ)は比較すると宝石商は分かりますが、一般の方は分かりにくくお店を信用するしかありません。

キュービックジルコニア(CZ)の方が、ダイアモンドから出る分散した光(ファイター)が強く、ギラギラと虹色の光で輝きます。

両石の価値ですが、市場での価値は天と地の差があり、ダイアモンドは宝石の王様、キュービックジルコニアの方は人工石になり、買取も出来ません。

価値は、ダイヤモンドと比較しますと、キュービックジルコニアの方は100倍から500倍の価値が低くなります。

宝石店の店頭では、価格がお手頃で買えるのでダイアモンドを着ける気分で、アクセサリーとして人気があるのも事実です。

人気の秘密は、本物のダイアモンドに比べても1カラットの大きさが安く買え、着ける人が良ければ、キュービックジルコニア(CZ)も、ダイアモンドに見えるから不思議です。

二人のやり取りでの、妹「これってダイヤなんですか?本物?」に対して、店が『そうですよ』は、販売員が知らない「無知」なのか、知っていれば「嘘」を付いている事になります。

ジルコンとキュービックジルコニアは本物の宝石なの意味や価値とは?

K18・K24GP こちらのやり取りも問題です!

妹「18Kって、18金て意味ですよね?」

店『はい』

ここは、妹さんの質問が甘かったと思います。

理由ですが、妹「18Kって、18金て意味ですよね?」・店『はい』は、問題のないやり取りだと思います。

妹さんは、「18KGP」って18金なんですか?と質問していれば、返答が違ったかも知れません。

妹「金属アレルギーの人も大丈夫ですか?」

店『んー…それはその人にもよりますが心配ならこちらの方が安心ですよ』

出してきたのは24KGPのCZダイヤモンドネックレス。お値段35000円

妹「これも本物なんですか?」

店『(ニッコリ)』

『出してきたのは24KGPのCZダイヤモンドネックレス。お値段35000円』「24KGP」に問題があります。

妹「これも本物なんですか?」

店『(ニッコリ)』

妹はそれを買いました。
そして今年就職する私に就職祝!とくれました。

24KGPのCZダイヤモンドネックレスは、本物のダイヤモンドではないでしょう!しかも「メッキ品」。

なんか、妹さんが無知を良い事に、笑ってごまかしているような気になり不愉快になります。

妹さんが可愛そうにも思え、販売員よりも、お店側の教育が問題だと思います。

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「18KGP」や「24KGP」の意味

「18KGP」や「24KGP」と記載してありますと、18金や24金と思ってしまいますね。

無知な妹が悪いんですか?
でも、czやらgpやら、素人だったら知らないですし宝石店でわざわざ調べなく無いですか?

私の職場では宝石買取してますが、毎日キュービックジルコニアのアクセサリーをダイヤモンドだと思っていたり
24金メッキ(gp)の商品を金無垢だと思って持ってくる人わんさかいます。

質問者の怒りはもっともだと思います。

この人は、ある程度「18KGP」や「24KGP」に関して理解されているようですが、一般的にはご存知ない人の方が多いでしょう。

「18KGP」や「24KGP」などは、「刻印」と呼ばれるもので、通常、本物の場合は「18K(18金)」・「24K(24金)」と刻印されています。

「18KGP」や「24KGP」の「GP」の意味は何でしょう?

実は、「18KGP」や「24KGP」の「GP」は「Gold Plated(Plating)」のことで、日本語ですと18金メッキ、24金メッキという意味になります。

元となる素材の銀や銅、その他の金属の土台の上に金をコーティングしたモノだという事になります。

「24KGP」で多いのは、金杯で見た目が純金と区別が付かない位に似ていて、輝いている理由は、コーティングに本物の金を使用しています。

金を使用していると言っても、金杯の金は重量1グラム当たり「0.01グラム」など、かなり少量になります。

しかし、表面だけ金を使用していますから、「18KGP」や「24KGP」の製品は使っていくうちにメッキが剥がれてきます。

なので、質問者にあったように、メッキ製品は「金属アレルギー」を引き起こす可能性もあります。

金杯の裏の刻印「24KGP」は買取できるの?

昔、記念品で良くあったのが「銀杯」や「金杯」に記念日などを入れたものが流行りました。

「銀杯」の場合は、純金(SV1000)のものが多いですが、金杯の場合は「24KGP」で24金のメッキ品が多いです。

銀杯の場合は買取は可能ですが、「24KGP」の金杯の買取はどうなるのでしょうか?

実際は、金の含有量が少なく、金の価値はないと判断して、当店では買取していません。

理由は、「メッキ製品の買取不可」・「24KGP・18KGPの貴金属の買取はできません」などとマニュアル化しています。

中には、美品でアクセサリーとして再販できる品は買取可能な場合もあり、お店によっては買取する場合もあるので相談されたら良いかも知れません。

本物か偽物か分からない時には、事前に買取店に問合せすると良いと思います。

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