赤色が代表的で美しい宝石の、７月誕生石のルビー。
青色が代表的で魅力的な宝石の、９月誕生石のサファイア。
この二つの高級宝石には共通点があり、姉妹石になります。
ルビーとサファイアは、鉱物の中の成分で宝石名が違いますから不思議です。
コランダムとは
コランダムの意味
コランダム（corundum)は、酸化アルミニュウムの結晶からなる鉱物で、サンスクリット語のクルビンダ（kuruvinda)に由来していると言います。
また、赤鉄鉱グループに属していて、和名は「鋼玉（こうぎょく）」もしくは「鋼玉石（こうぎょくせき）」と呼ばれています。
コランダムの純粋な結晶は無色透明ですが、結晶に混ざり合う不純物イオンにより色が付いて、あなたの良くご存知の宝石になります。
７月誕生石の「ルビー（赤色）」や、９月誕生石の「サファイア（青色などの赤色以外の種類）」などの総称がコランダムです。
コランダムの中で、ルビーはわずか２％のクロムが混ざると赤い色のルビーが誕生します。
それ以外の色はサファイアとなり、サファイアはチタニュウムと鉄を含有していて多くは空色や紺色のものが多いのが特徴です。
このように赤色と青色が同じ鉱物の宝石になるのは、大自然の不思議さや神秘性に心がうたれませんか？
ですから、７月誕生石のルビーと、９月誕生石のサファイアは宝石貴族の「姉妹」になります。
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コランダムの鉱物学的な主な特徴
■ 和名：鋼玉石（こうぎょくせき）
■ 英名：corundum
■ 色：灰色、青色など
■ 鉱物的分類：酸化鉱物
■ 成分：Al2O3
■ 結晶系：三方晶系
■ 劈開性：なし
■ 硬度：9.0（ダイアモンドの次）
■ 比重：4.0
■ 主な産地：カナダ、アメリカ、ロシア、南アフリカなど
７月誕生石のルビー
宝石のルビーとは
７月誕生石の宝石として人気の高い「ルビー（Ruby)」は、鮮やかで官能的な赤色が魅力的です。
ルビーの名前の由来は、ラテン語の赤を意味する「RUBES:ルベウス」から名付けられ、燃え盛る炎の赤や、華やかな太陽に例えられています。
古代ギリシャの人は、ルビーを「燃える石炭」と表現して、その魅力は宝石の中でも強烈な個性で多くの人を魅了します。
赤い色の宝石の中でも「圧倒的な魅力の赤」でひときわ目を引くのがルビーですが、ダイアモンドに次ぐ硬さを持つ宝石です。
ダイアモンドは磨かなければ輝きませんが、最高品質のルビーは、原石が土から顔を出した瞬間に煌くと言います。
そんな生まれつきの美貌を持ち合わせているルビーは、原産地のミャンマーでは「神の石」として崇められていました。
古代インドでもルビーは「宝石の王様」という意味の「ラトナラジュ」と呼ばれ、ダイアモンドよりも高い評価を受けたと伝えられています。
鮮血にも似たルビーの赤い色は、生命の象徴とされ、歴史の中でも戦いを勝利に導く守護石や魔除け、不老不死の秘薬として珍重された記述もあります。
ルビーと同じコランダムの中からは、真っ青なサファイアも生まれ、対照的なこのふたつの石が同じ鉱物であるのは、まさに自然が起こした輝石ではないでしょうか。
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９月誕生石のサファイア
宝石のサファイアとは
９月誕生石の代表と言えば、力のある深いブルーが特徴の「サファイア（Sapphire)」ではないでしょうか。
サファイアは、ルビーと同じ「コランダム」の姉妹石で、ダイアモンドに次ぐ硬度を持ち合わせています。
赤い石をルビーと呼ぶ以外は、その他の石はすべてサファイアと言います。
コランダムにクロムがわずかに混じると赤いルビーとなり、そして、チタンや鉄分が入り込むと青い色を代表とするサファイアになります。
宝石の世界では、濃い赤を「ルビー」と呼び、その他の色はすべて「サファイア」としています。
サファイアの代表は青色のブルーサファイアですが、青色だけではなく、紫色、ピンク、黄色、緑色、オレンジ、無色などの色味がとても豊富な宝石です。
サファイアの極上のブルーは「コーンフラワーブルー（矢車草の花の青色）」と呼ばれています。
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