7月誕生石の「ルビー」と9月誕生石の「サファイア」とは姉妹の宝石です。

自然界は不思議ないたずらをします。

なぜ、同じ鉱物から「赤い石のルビー」と「青い石のサファイア」が誕生するのか不思議です。

魅力的なルビーの意味や購入時のワンポイントを書いてみました。

 

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7月誕生石 ルビーの宝石言葉

不死鳥の情熱を伝えるルビーは不可能をも可能にするパワー石

ルビーは、ラテン語の「RUBEUS(ルベウス)」から名付けられました。

赤い宝石のなかでも「群を抜く赤」でひときわ目をひくのがルビーで、磨かなければ輝かないダイアモンドとは大きく違います。

最高品質のルビーは、原石を地中から採掘した途端にきらめくといわれます。

原産地のミャンマーでは「神の石」として崇拝され、古代インドでは、「ラトナラジュ(宝石の王様)」とよばれて、ダイアモンドよりも高い評価を受けたと伝えられています。

ルビーは、ロシア、フランス、ミャンマーの国王はじめ、歴史上の権威者や各国の貴婦人にも愛されて、数々の逸話もたくさん残っています。

同じコランダムでも赤いルビーが誕生するのでしょうか

宝石としては、鉱物学的には酸化アルミニュウムの結晶であるコランダム(Corundum)に分類されます。

コランダムの中にわずか2%弱のクロムが混ざったとき、赤いルビーが誕生します。

赤い色は「ルビー」と呼び、青い色は「サファイア」その他の色のサファイアは「ファンシーカラーサファイア」と呼んでいます。

同じコランダムでも対照的な色合いの青いサファイアも同じ鉱物で、ルビーとは「姉妹石」になります。

自然界が起こした不思議な奇跡だとおもいませんか。

宝石 ルビーの一口メモ

宝石のことば:熱情、情熱、勇気、威厳

結婚記念日:40年目の結婚記念日(紅玉婚式)

石の硬度:9.0

石の比重:4.0

結晶系:六方晶系

透明度:透明~不透明

誕 生 花 :スイートピー(門出、繊細)

 

宝石誕生石 7月のルビーの意味と主な産出地

宝石として産出されるコランダムの中で赤味の濃い石だけが「ルビー」と呼ばれ、それ以外はサファイヤと分類されます。

鉱物の中の微妙な量のちがいで真紅からピンクまで色味が変化して、クロムが少ないと、赤味が薄くなり「ピンクサファイヤ」になります。

宝石商のなかでもルビーとピンクサファイヤの境界線は微妙で、同じ石でも専門家によって判別が違う事もあります。

以前、こんな事もありました。

業者さんから大粒の色目の薄いけど、テリの良い「ルビー」としてルース(裸石)を買いました。

お客様にオリジナル枠加工して鑑別書を取りましたら、天然ピンクサファイヤと表示されビックリしたことがあります。

それ以後、最初から鑑別書付きの石しか購入しません。

ルビーの主な産地

ミャンマー、タイ、スリランカ、マダカスカル、インド、タンザニアなど

7月誕生石 ルビーの歴史

多くの人から元気の出る宝石として人気石ルビーの和名は「紅玉(こうぎょく)」と呼ばれています。

ルビーは、情熱と愛情の印として古来から珍重された宝石で、エメラルドと並んで宝石界に君臨してきました。

石の美しさ、耐久性はダイアモンドにつぐ硬さ、稀少性という点ではダイアモンドに勝とも劣らない価値を持っていて、特に良品質のルビーの産出は年々少なくなり、2カラットを超える石は高値です。

ルビーは小粒でもめばえの良い赤色で、年代の若い方から年配者まで皮膚にも美しく合って、華やいだ雰囲気が魅力な宝石です。

ホロスコープ(占星術における各個人を占うための天体の配置図)では、ルビーにはマース(軍神)が宿るといわれ、各守護神のの中でも特に強力なエナジーをもつ石の一つとされています。

鮮血のようなルビーの赤色は生命の象徴でもあり、ルビーは歴史の中で、戦(いくさ)で勝利に導く魔除けや守護石、不老不死の秘薬として珍重されました。

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7誕生石 ルビー購入時のポイント

ルビーでもっとも重視することは、石の色の美しさです。

ルビーの価値を決めるのは、なんといってもそのテリの深い「赤」の色味です。

最高のルビーは「ピジョンブラッド(鳩の血の色)」と言われますが、ピジョンブラッドと書いてあっても最高級のルビーとは限りません。

個人的な見解ですが、ミャンマーのモゴック産の最高級のルビーはその石にとりつかれるほどの色と輝きで、私はピジョンブラッドよりも上だと思います。

ただ、市場には非加熱のルビーの流通は少なく、加熱して色を改良した加熱処理した石が大半を含めています。

天然無処理で品質の良いルビーはめったに手に入れることはできません。

日常で身に着けて気軽に楽しむのでしたら、加熱処理したルビーでも充分に美しいと思います。

 

ルビーの購入ポイント

加熱処理したルビーがすべて美しい訳ではなく、暗すぎない濃い色の「赤」がよく、パープルの強い「赤」やピンクが強い色を避ける方が無難です。

 

ルビーの別種類「スタールビー」

自然の神秘を感じさせる宝石には六条の線のでるカボッションカットされた「スタールビー」があります。

名前の通り、スポットを当てると、中央に六条の星のような線が浮かび上がる不思議な石です。

この効果は「アステリズム」または「スター効果」といい、一般のルビーよりも愛好家には高く評価されています。

スタールビーの特徴は、石全体の赤味が美しく、アステリズムの線がはっきり浮き出るものほど人気があります。

ただ、美しい線のでる合成石も多いので購入時には注意が必要です。

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