12月誕生石は、タンザナイトです。

実は、高級宝石とされる12月誕生石のタンザナイトは、ティファニー社と、とても関係深い宝石です。

おそらく、タンザナイトの本当の鉱物名ですと、これだけの人気石にならなかったでしょうね。

タンザナイトの鉱物名は「ゾイサイト」と言い、あまり、イメージ的には高級感がありません。

他の12月の宝石種類には、ターコイズ・トルコ石や、ジルコン、ラピスラズリがあります。

これらの宝石種類の意味や特徴を書いてみました。

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12月誕生石のタンザナイトの意味

12月誕生石のタンザナイトとティファニー社との関係

宝石のタンザナイト(Tanzanite)が、12月誕生石として知る人は少ないのではないでしょうか?

タンザナイトの歴史は比較的に新しく、1970年に発見されたばかりの色石ですが、高級宝石の部類になります。

世の中で知られている宝石は、世界各地で産出されるものが非常に多いです。

 

しかし、12月誕生石のタンザナイトは、東アフリカのタンザニア・メレナニ鉱山のみの限定地区でしか産出されません。

メラニア鉱山の背後には、天空に向かってそびえ立つ名峰のキリマンジャロがあり、その山間は夕暮れ時には青紫色から群青色に変化します。

このように、ロマンチックな青紫色から美しい群青色(ぐんじょういろ)へと刻々と色合いが変わる様子は見る人を魅了します。

 

その美しい空の色と似た色合いを現すタンザナイトは、アメリカのティファニー社がいち早く目を付けて、洒落た宝石名を授けて販売を開始しました。

その洒落た宝石名は、「タンザニアの夜」を意味する、タンザナイトの誕生です。

 

ティファニー社の宣伝効果もあり、石本来の美しさが宝石好きな人々の心をとらえて、あっという間に人気の色石の仲間入りを果たしました。

 

12月誕生石のタンザナイトの意外な鉱物名

ティファニー社の宣伝効果のおかで世の中に広まったタンザナイトは、鉱物学的な見地に立つと正式名は「ゾイサイト」と言う名の鉱物です。

 

12月誕生石のタンザナイトは今では高級宝石として人気がありますが、発見される以前はゾイサイトは宝石としての価値はなく、飾り石として利用されていました。

実際、当時産出されていたのが、とくに特徴のない薄いピンク色か無色の石が多く、しかも透明度もなく人々から人気がなかったそうです。

 

ところが、メラニア鉱山から産出されたゾイサイトだけは、他で産出された石とはまったく違う一線を越えてしまう美しさを有していました。

魅了する特徴は、光の種類や角度により微妙な色の違いが生まれる「多色性」を持つ色石として、宝石の不思議な色変わりが見る人を驚かせたようです。

 

また、産地が限られた希少性と、タンザナイトのネーミングが女性の心を捕らえ、世界中の宝石ファンが欲しがったそうです。

 

宝石としての硬度も日常生活で使用できる耐久性、6.0~7.0もあり、ドレスは勿論ですが和服にもとても似合います。

和服にも似合うしっとりとした色合いが、日本でも多くの女性から指示されています。

 

12月誕生石のタンザナイトの「多色性」の意味

宝石のタンザナイトは、名峰のキリマンジャロの美しい夕暮れ空を見るような紫色がかった群青色が特徴です。

 

12月誕生石のタンザナイトの特徴は、光の加減や当たり具合や見る角度で微妙に色が美しく変わる「多色性」があります。

 

「タンザニアの夜」と名前が付き、しかも高級宝石としての座に就いた色石の意味は、まさにキリマンジャロの夕暮れのように見えます。

その色の具合は、昼の自然光のもとでは透明感あふれる「群青色」に輝き、夜のライトの下では、「深い紫色」を映し出します。

 

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12月誕生石のターコイズ・(トルコ石)

12月誕生石のターコイズ・(トルコ石)の意味

12月誕生石はタンザナイトだけではなく、ターコイズ・トルコ石もそうです。

日本人には、ターコイズ(Turquoise)と呼ぶよりも、和名の「トルコ石(とるこいし)」の方が馴染み深いかもしれませんね。

 

古来より聖なる石と崇められ、「ターコイズブルー」と言う言葉があるほど、澄み切った青空のようなブルーが特徴です。

ターコイズ・トルコ石には、同じ青色に見えても濃淡があり、それは鉱物内に含まれる成分の違いで微妙な青色の変化が見られます。

銅分などの含有量で色が変わり、銅が多いと「空色」になり、鉄分が多いと「緑色」になる不思議な宝石です。

 

ターコイズ・トルコ石は、古代から現代まで石の特徴でもあるさわやかな空のような青色から、エジプト王朝やメキシコ王朝でも使用されています。

 

鉱物としてのターコイズ・トルコ石の特徴は「多孔質」になり、水や油を吸収して汚れやすい欠点があります。

この石の特徴や性質を逆に利用して、染料や油をしみ込ませるととても美しい色や艶(つや)のあるターコイズが誕生します。

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トルコ石の名前からくる誤解や意味

和名のトルコ石の名前から、トルコが原産地と思う人が多いようです。

 

しかし、過去でも現代においてもトルコでは、12誕生石として人気の高い宝石のターコイズ・トルコ石はまったく産出されていません。

なのに、なぜ、「トルコ石」なのか不思議ですね?

 

そこで、トルコで産出されていない宝石がトルコ石と呼ばれているのには意味があります。

ターコイズ・トルコ石の原産地は、古くからペルシャ絨毯(じゅうたん)で有名なペルシャ(イラン)と、エジプトのシナイ半島が主な産地です。

この地で産出されたトルコ石は、トルコを通ってヨーロッパにもたらされて流通したために、トルコ産の誤解と共に呼び名となったそうです。

ターコイズ・トルコ石は、成功を約束する「幸運の石」です。

宝石 12月誕生石のトルコ石の意味と産地はトルコが嘘だという話

 

12月誕生石のブルージルコン

12月誕生石のブルージルコンの意味

宝石のブルージルコンは、名前の通りジルコンの中の青色の石です。

同じ青色でも、タンザナイトとは色の具合が大きく違います。

 

12月誕生石は「ジルコン」ですが、その中でもブルージルコンが色合いからも人気があります。

 

よく、ダイヤモンドの類似石として、ジルコンとキュービックジルコニアを混同する人がいますが、二つは「天然石」と「人工石」で、全く違うものになります。

 

宝石名は、アラビア語「赤」を意味する「zarkun(ざるくん)」に由来しています。

また、古代ペルシャ語「金」「zar(ざる)」と、「色」を現す「gun(ぐん)」の組み合わせ「zargun(ざるぐん)」に由来しています。

実はジルコンはとてもカラーバリエーションが豊富で、ブルー、イエロー、グリーン、レッド、レッディシュ・ブラウン、無色などがあります。

 

12月誕生石のジルコンやブルージルコン、そして、キュービックジルコニアの記事は下記に詳しくご紹介しています。

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12月誕生石のラピスラズリ

12月誕生石のラピスラズリの意味

高級宝石として人気のあるタンザナイトは「透明」ですが、ラピスラズリは「不透明」な石です。

 

12月誕生石のラピスラズリ(Lapis lazuli)は、同じ月の誕生石のタンザナイトやブルージルコン、ターコイズ・トルコ石とともに人気があります。

その中でも、ラピスラズリとターコイズ・トルコ石は、古代エジプトのツタンカーメン王の黄金のマスクにも多く使用されています。

使用した意味は、宇宙の真理へと導く「神の石」として大切にされていて、復活の象徴としても信じられていたそうです。

 

日本名では「青金石(せいきんせき)」「瑠璃(るり)」と呼ばれていて、幸運や強運を引き付ける守護石として古くから信じられてきました。

 

名前の由来は、ペルシャ語の「ラピス(石)」と、「ラズリ(青)」からきています。

名前の通り、独特の深みのある青色に包まれて、原石に金色の星が散らばっているようにも見える美しい宝石です。

 

良い石のラピスラズリは、紺青色が鮮やかで、金色に光る「パイライト」の金色斑点や、「カルサイト」の白い斑点がチカチカと光る石が最高とされています。

 

仏教国では東洋の「七宝(しっぽう)」の一つに数えられていて、日本ではこの色を群青(ぐんじょう)と呼び、粉末を絵具として使用していました。

硬度は5.0~5.5ですから、キズが付きやすい宝石で、塩酸やシンナー系、香水などにもとても弱いので、取り扱いの注意が要ります。

 

ジュエリーとして身に着ける場合には、家事やお化粧が終わった後、出かける直前に身に着けるようにして下さい。

 

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12月誕生石のタンザナイトは、どの国の「誕生石」なの?

タンザナイトは、日本で「12月誕生石」として認識されています。

 

生まれた月にちなんだ「誕生石」は、もっともポピュラーなパワーストーン(守護石)になります。

それが、1年のそれぞれの月に守護石を当てはめたのが誕生石で、あなたを災いから身を守り、幸運を呼び込む力があると考えられています。

 

今回は、12月誕生石をご紹介していますが、「日本」・「アメリカ」・「フランス」で微妙に違いがあります。

 

私が宝石商になったのはかなり以前ですが、その時に学んだ時の12月誕生石は、ターコイズ・トルコ石と、ラピスラズリだけでした。

それがいつの間にか、タンザナイトが追加されているので、年月とともに微妙に違ってくるのですね。

12月誕生石の各国の違い

日本:「ターコイズ・トルコ石」・「タンザナイト」・「ラピスラズリ」

アメリカ:「ターコイズ・トルコ石」・「ジルコン」

フランス:「ターコイズ・トルコ石」・「マラカイト」

 

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